2022年度 横浜YMCA会員大会-ピースフォーラム-開催

2月11日(土・休)、横浜YMCA会員大会-ピースフォーラム-が、湘南とつかYMCAとオンラインでの参加者で開催された。

当クラブは毎年、この会を第1例会と位置づけ、大切にしている。世間ではこの日を祝日(建国記念の日)としているが、キリスト者のみならず、ほかの宗教者たちもこの日が戦前の軍国主義体制の基となり、侵略戦争の精神的基盤となっていたことから祝日とは捉えず、平和で共に歩む社会の建設のために学び合う日としている。

横浜YMCAでもこの日が定められた年から毎年、休日ととらえず、学び・交わりの日としてきた。近年は会員大会との名称の下、維持会員相互の親睦・交流・学びの機会とし、また、YMCA活動やボランティア活動を知らせる機会にもなっている。昨年はオンラインのみであったが、今年はオンラインに加え、一部の方は湘南とつかYMCA に集い、顔と顔を合わせて開催することができた。

10時開会。総合司会は会員事業委員の鈴木茂さん(横浜つづきクラブ)で、先ずは開会礼拝。聖書「ホセア書10章12節」が読まれ、古賀健一郎会員事業委員長(当クラブ会長)によって祈りが捧げられ、開会のあいさつを工藤誠一横浜YMCA理事長が行った。

続いて、特別講演。講師は『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』原作者で総監督である安彦良和氏で、「歴史から学ぶ戦争と平和」~人と人とが、分かり合える世界とは~と題して行われた。安彦氏の講演から筆者が受け取った内容は次の通り。彼は自身の出自を紹介しながら、本業は漫画家であり、漫画を通して歴史に向き合っている。日本のシベリア出兵とロシア革命についても書いたが、戦争ではどちらが正しく、どちらが正しくないと言い切ることはできない。また、それぞれ大きな犠牲を払うことになることを伝えたい。

日本の古代史については、建国記念の日の元となる神武天皇は架空の人物と言われているが、むしろ、時代は違うが実在していた人と捉え、その功罪を明らかにし評価していくべきと考えている。また、宗教について、日本全体の歴史、風土から自身のルーツを考えるには「神道」が、数代の先祖を偲び自分自身を思い返すには「仏教」が、自分の現在を生きる指針としては「キリスト教」がよいのではないかと話された。なお、御自身は北海道・遠軽でキリスト教の家庭に生まれその影響を受けていることも話された。

講演の後、短い時間であったが、質疑応答、分かち合いの時を持ち、次いで、齋藤治子会員事業委員から「ウクライナ支援報告」が行われた。緊急支援募金475万円強がYMCAのネットワークでウクライナYMCAへ、また、難民支援として、日本語クラスに3名の聴講生を、4名の子供たちをスイミングクラスに受け入れていることなどが報告され、加えて、さらなる募金への協力が呼びかけられた。続いて、山手台学童クラブの小学生2名から「広島ピースキャンプ報告」が行われた。横浜からは6人が参加し、平和祈念館や原爆ドームを見学、平和について感じ、考えたとの報告があった。さらに、岸宗克明会員事業委員から「YMCA維持会員のご案内」として、維持会費の使途の説明とアピールがあった。

最後に、佐竹横浜YMCA総主事の閉会の挨拶をもって、会を終了した。良い学びの時を持つことができ感謝でした。